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不動産購入者へのプロのアドバイス

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中古戸建てを購入する際に注意すべきこと

不動産市場は、状況や人口動態の変化に伴い進化しており、中古戸建ての供給が増加しています。これにより、購入者には幅広い選択肢が提供されています。

中古戸建ての購入の主な利点の一つは、手頃な価格です。特にコストパフォーマンスを重視する方にとって、中古物件の低い初期費用により、リノベーションや他の投資に充てる資金を確保することができます。もちろん、すべての物件がすべてのニーズに適しているわけではありませんので、事前の調査は非常に重要なプロセスです。

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一般的な中古戸建て

日本では、中古の戸建て住宅は広く取引されており、市場にある在庫の多くを占めています。これらの物件は、建物の設計や材料、築年数によって大きく異なります。

中古住宅を購入する際には、まず築年数と建物の状態を確認することが重要です。地震対策基準は、1981年、2000年、2009年に大幅に改正されており、特に1981年以降に建てられた物件は新耐震基準に準拠しているため、地震に対する安全性が高いです。これらの基準を満たしていない物件であっても、長年存続しているものもありますが、安全性を考慮するために基準を理解しておくことが推奨されます。

また、1981年以降の物件には構造保証が一般的であり、長期的な信頼性の指標となります。ただし、「型式認定」を受けた物件は、規制が厳しく改修が制限されることがあるため、注意が必要です。

中古物件購入時の注意点

中古物件には素晴らしい投資機会がある一方で、そうでないものもあります。特に、複雑な形状や無駄な増築(例:大きな屋上バルコニー)は、維持費が高くなり、構造的な問題を引き起こすことがあります。また、弱い材料で作られた外壁や屋根も避けるべきです。これらは修理費が高額になる可能性があります。

さらに、古い住宅では、劣化した配管やシロアリの被害など、隠れた損傷がある場合があります。これらの問題は見落としがちですが、専門家に検査を依頼することで早期に発見することが可能です。

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立地、立地、立地

土地は建物と同じくらい重要です。弱い地盤や不安定な立地は、家の価値や居住性に悪影響を及ぼす可能性があります。埋立地は特に注意が必要で、できるだけ避けることが賢明です。

社会的な要因も考慮するべきです。近隣に空き家や問題のある隣人がいないかを確認しましょう。理想的な家が現実には問題だらけだった、という事態を避けるためにも、事前の確認が必要です。特に管理が不十分な物件では、洪水や土砂崩れのリスクもあります。地下ガレージや擁壁には注意が必要です。また、公道と私道の違いも理解し、私道に面した物件はアクセスに問題が生じることがあるため、慎重に検討しましょう。

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専門家の意見を活用する

中古物件を購入する際は、工務店や建物検査士(インスペクター)に依頼して詳細な検査を行うことをお勧めします。これらの専門家は、見落としがちな欠陥や修理が必要な箇所を発見し、高額な修繕費用を防ぐ手助けをしてくれます。専門家の意見を参考にすることで、購入に際して安心して決断ができます。

リノベーションによる価値向上

多くの購入者にとって、中古物件の最大のメリットは、新築物件よりもリノベーションに資金を充てられる点です。エネルギー効率の向上や構造改善など、最も重要な部分に重点を置いて改修することで、投資が無駄になることなく、物件の価値を向上させることができます。

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結論

中古戸建ての購入には、手頃な価格やリノベーションの可能性というメリットがある一方で、リスクも伴います。築年数や耐震基準、修繕履歴、土地の状態など、多くの要素を慎重に検討し、専門家のアドバイスを取り入れたうえで、事前の調査を行うことが成功の鍵です。そうすることで、購入後も安心して暮らせる、質の高い物件を手に入れることができるでしょう。

筆者 山本利彦:

東京に拠点を置く不動産仲介会社「Yamamoto Property Advisory(株)」の創業者。

主に東京都心の高級物件、投資物件に精通しており、国内外に住む外国人投資家向けのサービスを提供。

都心の高級物件市場や空き家を活用した地方再生プロジェクトに詳しい。

マット・ケッチャムは、Akiyaz(akiyaz.io)の創設者で、地方の探検、オルタナティブライフスタイル、空き家問題の解決を専門にしています。また、The Delphi Network(thedelphinetwork.com)、Centrum(centrum.studio/)、Hello xLab(www.hello-xlab.com/)のクリエイティブ戦略や事業開発のアドバイザーとしても活動中です。ビジネス以外では、Kaala(kaalamusic.com)やJP Vinyl(jpvinyl.com)を通じて日本のアンダーグラウンド音楽シーンにも関わっており、国内外でライブ活動も行っています。さらに、自然発酵やアウトドア活動にも情熱を持っています。

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